MCナイロンとジュラコン(POM)の強度や違いを徹底解説

MCナイロンとジュラコン(POM)は、どちらも機械要素部品に多く使用される樹脂です。両者は似ていますが、それぞれ異なる特徴を持っています。
MCナイロンは、耐摩耗性や耐衝撃性に優れ、潤滑性も高い樹脂です。一方、ジュラコンは、剛性や寸法安定性に優れ、耐薬品性にも強みがあります。どちらを選ぶべきかは、使用目的や条件によって異なります。
本記事では、吸水率や比重、グレード展開などの違いを比較し、最適な材質選びをサポートします。また、加工に最適な材質や材料選定の重要ポイントについても解説。お見積りや技術相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください!
MCナイロンとジュラコン(POM)の違いと特徴を比較!
MCナイロンとジュラコン(POM)は、エンジニアリングプラスチックとして広く使われていますが、それぞれ異なる特性を持っています。以下に、それぞれの特徴を比較します。
MCナイロンとジュラコン(POM)の特性比較
特性 | MCナイロン | ジュラコン(POM) |
---|---|---|
吸水率 | 高い(吸水しやすい) | 低い(水に強い) |
比重 | 1.14 g/cm³ | 1.41 g/cm³ |
強度 | 高い | 高いが、ナイロンほどではない |
耐摩耗性 | 優れている | 非常に優れている |
耐熱性 | 高い | 高い |
耐薬品性 | 一部の薬品に弱い | 耐薬品性に優れる |
加工性 | 切削加工に適している | 射出成形に適している |
コスト | 低コスト | 比較的高価 |
用途 | 機械部品、ベアリング、ギア | 精密ギア、自動車部品、電気部品 |
吸水率の違い
MCナイロンはジュラコン(POM)よりも吸水率が高く、水分を吸収しやすい特性があります。一方、ジュラコン(POM)は吸水率が低く、水分の影響を受けにくいため、寸法安定性に優れます。
比重の違い
MCナイロンの比重は1.14 g/cm³、ジュラコン(POM)は1.41 g/cm³で、ジュラコン(POM)の方が重い材料です。
グレード展開とコスト
MCナイロンはグレード展開が広く、用途に応じて多様な種類を選択可能です。また、ジュラコン(POM)に比べてコストが安い傾向にあります。
材質選定のポイント
適切な材料を選択するために、以下の基準を考慮する必要があります。
- 強度: 負荷がかかる部品には高強度な材料を選ぶ
- 耐熱性: 高温環境での使用を考慮
- 耐薬品性: 化学薬品に接触する用途では耐薬品性の高い材料を選択
- 寸法安定性: 長期間の使用で変形しにくい材料が必要な場合
- 加工性: 加工方法(切削・射出成形)に適した材料を選択
- コスト: 予算に応じた材料選定
加工に最適な材質
射出成形にはジュラコン(POM)が適している
切削加工にはMCナイロンが適している
MCナイロンの特徴とは?
MCナイロンは、強度、剛性、耐摩耗性に優れた汎用性の高いエンジニアリングプラスチックです。また、耐薬品性が高く、幅広い温度で使用できます。これらの特性により、MCナイロンは、機械部品、家電製品、自動車部品など、さまざまな用途に適しています。
MCナイロンは、機械部品、家電製品、自動車部品など、さまざまな用途で利用されています。強度、剛性、耐摩耗性に優れ、耐薬品性も高いため、幅広い温度で使用できます。
MCナイロンのメリット・デメリット
MCナイロンは、優れた機械的特性と耐摩耗性、そして比較的安価なことから、様々な分野で広く使用されているエンジニアリングプラスチックです。しかし、他の材料と同様に、MCナイロンにもメリットとデメリットがあります。
MCナイロンのメリット
- 高い機械的強度
- 優れた耐摩耗性
- 自己潤滑性
- 耐薬品性
- 加工性
- コスト
MCナイロンのデメリット
- 吸水性
- 寸法安定性
- 耐熱性
- 脆性
MCナイロンのメリットとデメリットを理解することで、適切な用途を選択し、製品の性能を最大限に発揮することができます。
MCナイロンの主な用途とは?
MCナイロンは、機械要素部品や自動車部品、電気・電子部品など、さまざまな分野で幅広く使用されています。強度、耐摩耗性、耐薬品性、加工性などの優れた特性を備えていることから、以下のような用途に適しています。
機械要素部品
- ギア
- ベアリング
- カム
- スプロケット
- プーリー
- スペーサー
- ワッシャー
自動車部品
- ウォーターポンプ
- 燃料ポンプ
- ブレーキ部品
- ワイパーアーム
- ドアハンドル
電気・電子部品
- コネクター
- スイッチ
- リレー
- ソケット
- ターミナル
MCナイロンは軽量で比重が低いため、金属よりも軽量化が可能です。さらに、電気絶縁性も高いことから、電気・電子部品にも適しています。
これらの用途以外にも、MCナイロンはさまざまな分野で利用されており、今後もその用途は拡大していくことが期待されています。
ジュラコンの特性とは?
ジュラコンは強度が高く耐摩耗性に優れ、自己潤滑性があるためメンテナンスフリーです。また、寸法安定性に優れており、加工性も良好です。一方で、吸水性が高く水分を吸収すると強度が低下し、耐薬品性が低く一部の薬品に弱いです。高温にも弱いという欠点があります。ジュラコンは、その特性から、歯車、ベアリング、摺動部品、電気部品、電子部品、自動車部品、機械部品、医療機器、食品機械など様々な分野で活躍しています。
ジュラコンのメリット・デメリット
ジュラコンのメリット
- 強度が高い
- 耐摩耗性に優れている
- 自己潤滑性がある
- 寸法安定性に優れている
- 加工性が良い
ジュラコンのデメリット
- 吸水性が高く、水分を吸収すると強度が低下する
- 耐薬品性が低く、一部の薬品に弱い
- 高温に弱い
ジュラコンの一般的な用途
ジュラコンは、以下のような用途で使用されています。
機械要素部品
- ギア
- ベアリング
- スライダー
- ロッド
- カバー
- その他の機械部品
電気・電子部品
- 電気絶縁部品
- コネクター
- スイッチ
- ソケット
自動車部品・産業機械部品
- コンベヤ部品
- 軸受け
- 摺動部品
医療機器・食品機械
- 医療機器部品
- 食品加工機械部品
ジュラコンの特徴と材質選定
ジュラコンの特徴
ジュラコンは他の樹脂と比較して、以下の特徴があります。
メリット
- 高い機械的強度
- 優れた耐摩耗性
- 低い摩擦係数
- 自己潤滑性
- 寸法安定性
- 耐薬品性
デメリット
- 吸水率が高い
- 耐熱性が低い
- 衝撃性に弱い
これらの特性から、ジュラコンは摺動性や耐摩耗性が求められる用途に適しています。
ジュラコンのグレード展開とコスト
ジュラコンは、さまざまなグレードで展開されており、用途に応じて選択することができます。一般的なグレードとしては、ホモポリマーとコポリマーがあります。
ホモポリマー
- 機械的強度や耐摩耗性に優れる
- 吸水率が高く、耐熱性が低い
コポリマー
- 吸水率が低く、耐熱性が高い
- 機械的強度や耐摩耗性がホモポリマーより劣る
コストに関しては、ホモポリマーの方がコポリマーよりも安価です。
材質選定の重要ポイント
ジュラコンに限らず、材質選定においては、以下のポイントを考慮する必要があります。
- 用途:どのような環境で使用するか
- 要求性能:機械的強度、耐摩耗性、耐薬品性などの条件
- コスト:コストパフォーマンスを考慮した最適な選択
ジュラコンの利点と欠点を理解し、適切な用途で使用することで、最大限の性能を発揮することができます。
MCナイロンとジュラコン(POM)の違いを徹底解説!
MCナイロンとジュラコン(POM)は、ともに工業用プラスチックとして広く使用されていますが、それぞれに特徴があります。本記事では、両者の違いを詳しく解説します。
吸水率と比重の違い
項目 | MCナイロン | ジュラコン(POM) |
---|---|---|
吸水率 | 最大7% | 最大0.5% |
比重 | 1.14~1.15 | 1.41~1.43 |
吸水率と比重の特性
- 吸水率
- MCナイロンは水分を吸収しやすく、寸法変化が起こりやすい。
- ジュラコン(POM)は吸水率が低く、寸法安定性に優れている。
- 比重
- ジュラコン(POM)はMCナイロンよりも密度が高く、剛性が高い。
- MCナイロンは比重が低く、軽量で柔軟性がある。
グレード展開とコストの対比
項目 | MCナイロン | ジュラコン(POM) |
---|---|---|
主なグレード | 6, 66, 46, 12 | ホモポリマー, コポリマー, ガラス繊維強化, 難燃性 |
特性 | 耐衝撃性、耐熱性、加工性に優れる | 剛性、耐摩耗性、耐薬品性に優れる |
コスト | 一般的に安価 | 比較的高価 |
グレードとコストのポイント
- MCナイロンの特徴
- グレードの種類が豊富で、用途に応じて選択可能。
- 一般的にジュラコン(POM)よりも安価。
- ジュラコン(POM)の特徴
- ホモポリマーは剛性・耐摩耗性が高く、コポリマーは耐衝撃性が向上。
- グラスファイバー強化や難燃性グレードもあり、用途が広い。
- コスト面の違い
- MCナイロンは安価で調達しやすい。
- ジュラコン(POM)は高価だが、耐久性・精度が求められる用途に適している。
適材適所の選択が重要
MCナイロンとジュラコン(POM)は、それぞれ異なる特性を持っており、用途に応じて適切な材料を選ぶことが重要です。
用途 | 推奨材料 |
---|---|
水分を吸収しにくい部品 | ジュラコン(POM) |
軽量で衝撃に強い部品 | MCナイロン |
精密部品(ギアなど) | ジュラコン(POM) |
大型部品やコストを抑えたい場合 | MCナイロン |
適切な材料を選択することで、製品の品質や耐久性を向上させることができます。用途に合わせた選定を行いましょう。
用途に合わせた材質選定のポイント
MCナイロンとジュラコン(POM)の特性を知った上で、適切な材質選定を行うためのポイントは以下の3つです。
強度
- MCナイロンとジュラコンの強度はほぼ同じですが、特定の用途においては、より高い強度が求められる場合もあります。
耐熱性
- MCナイロンは耐熱性に優れ、120℃程度まで耐えることができます。
- ジュラコンは耐熱性が低く、100℃程度までの耐熱性を持っています。
耐薬品性
- MCナイロンは耐薬品性に優れ、化学薬品に強いです。
- 一方、ジュラコンは耐薬品性が低く、主に耐油性に優れています。
加工性
- 両者とも機械加工が可能ですが、ジュラコンの方が加工性に優れ、射出成形がしやすいです。
- MCナイロンは成形性が良好で、成形が容易です。
コスト
- ジュラコンは一般的にMCナイロンよりも安価です。
納期
- ジュラコンは納期が短い場合が多いです。MCナイロンよりも供給が速いことがあります。
材質決定の基準
材質を選ぶ際の基準は用途に応じて異なります。重要な要素を挙げてみます。
- 強度
- 強度が必要な場合、MCナイロンやジュラコン(POM)などの高強度材料が適しています。
- 耐熱性
- 高温に耐える必要がある場合、MCナイロンが120℃まで耐え、耐熱性が高いためおすすめです。
- 耐薬品性
- 薬品耐性が必要な場合、MCナイロンが適しており、化学薬品に強い特徴があります。ジュラコンは主に耐油性に優れています。
- 耐衝撃性
- 衝撃に強い材料を選びたい場合、ジュラコンは高い耐衝撃性を発揮します。
- 加工性
- 加工性を重視する場合、MCナイロンは加工しやすい特性を持っていますが、ジュラコンも十分に加工可能です。
まとめ
- 強度、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性の要求に基づいて、適切な材質を選ぶことが大切です。
- MCナイロンは耐熱性と耐薬品性に優れ、柔軟性が求められる用途に適しています。
- ジュラコン(POM)は高い耐衝撃性と耐摩耗性を誇り、強度と加工性が重視される用途に最適です。
用途や要求性能に応じて、最適な材質を選択しましょう。