POM(ポリアセタール)の比重は1.41|軽量化設計で失敗しないための判断基準

POM(ポリアセタール)の比重の基本データ
一般的なPOM(ポリアセタール)の比重は約1.41です。この数値はメーカーやグレードによって多少前後しますが、実務では1.40〜1.42程度を目安に設計されるケースがほとんどです。
| 材料 | 比重 | 特徴 |
|---|---|---|
| POM(ポリアセタール) | 約1.41 | 高剛性・低吸水・摺動性良好 |
| PA6(ナイロン6) | 約1.13 | 軽量・吸水率高め |
| ABS | 約1.05 | 成形性良好・低コスト |
| アルミニウム | 約2.7 | 軽量金属・高剛性 |
この比較から分かる通り、POMは樹脂の中では比較的重い部類に入りますが、それでもアルミニウムの約半分の比重であり、金属代替としては十分な軽量効果が期待できます。
比重1.41が意味する設計上のメリットと注意点
重量と剛性のバランスが取りやすい
POMの比重がやや高めである理由は、結晶性が高く分子構造が緻密であるためです。その結果、高い剛性・耐摩耗性・寸法安定性を実現しています。軽さだけを追求するなら他樹脂が有利ですが、機械部品では「軽すぎる=変形しやすい」ケースも少なくありません。
慣性が求められる部品に適している
ギアやカム、回転体では、ある程度の質量がある方が動作が安定する場合があります。POMは比重1.41という適度な重さにより、振動抑制や噛み合い安定性を確保しやすい材料です。POMの摺動特性に関して解説で詳しく解説しています。
POMの比重はグレードによって変わるのか
POMにはホモポリマーとコポリマーが存在し、さらに充填材入りのグレードもあります。これらによって比重は変化します。
| グレード | 比重の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ホモPOM | 約1.41〜1.42 | 高強度・高剛性 |
| コポリマーPOM | 約1.39〜1.41 | 耐熱劣化・耐薬品性向上 |
| ガラス繊維強化POM | 約1.50以上 | 高剛性・重量増加 |
特にガラス繊維強化品は比重が大きく上昇するため、「軽量化目的」での採用には注意が必要です。一方で、剛性や耐クリープ性が求められる用途では有力な選択肢になります。
比重から読み解くPOMの金属代替適性
金属代替を検討する際、多くの設計者が最初に比較するのが比重です。POMはアルミの約半分、鉄の約1/6程度の比重であり、大幅な軽量化が可能です。
- 軽量化による省エネルギー効果
- 部品点数削減によるコスト低減
- 摺動部での潤滑不要化
こうしたメリットを正しく引き出すためには、比重だけでなく耐熱性や強度も含めた総合判断が不可欠です。POMの耐熱温度に関して解説で詳しく解説しています。
比重だけで材料を選んではいけない理由
「軽いから良い」「重いから強い」という単純な判断は危険です。POMは比重が高めでも、吸水率が低く寸法安定性に優れるため、結果的に精度維持コストを下げられるケースがあります。
JIS規格においても、材料評価は比重単体ではなく、機械特性・熱特性・環境耐性を含めて行うことが前提とされています。
まとめ:POM(ポリアセタール)の比重を正しく理解する
POM(ポリアセタール)比重は約1.41で、樹脂の中ではやや重いものの、その分高い剛性と安定性を備えています。この特性を理解せずに数値だけを見ると、材料選定を誤る可能性があります。
比重はあくまで判断材料の一つです。使用環境、荷重条件、耐熱性、摺動性と組み合わせて評価することで、POMの性能を最大限に活かした設計が可能になります。

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